ECサイトの開発・運用

EC乗り換えで顧客・受注データはどこまで移す?CSV・標準移行・個別対応の判断基準

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ECサイトの移行に向け、顧客・受注データの引き継ぎ資料を整理する担当者の手元

ネットショップを別の仕組みに乗り換えたいものの、商品、顧客、過去の注文をどこまで移すべきか決められない中小企業の経営者・EC担当者向けです。

必要なデータを取りこぼすと、受注処理や問い合わせ対応が新旧の画面に分かれ、開店後に確認作業が増えることがあります。まず、日々の受注処理で使うデータと、過去の記録として残すデータを分けてください。

すべての履歴を新しいショップへ移すとは限りません。最初に「移すもの」を決め、それから標準の移行方法・補助ツール・追加対応を比べます。

結論:日々の業務に必要なものから移行する

移すデータを3段階で決める今使うデータ、標準の方法、不足を補うの順に、標準の方法を先に確認して不足分だけ追加対応を検討する図。移すデータを3段階で決める01今使うデータ受注・商品・顧客を業務別に分ける02標準の方法CSVや移行アプリで扱える範囲を確認03不足を補う履歴・独自項目だけ追加対応を検討最初に:日々使うデータと保存だけ必要なデータを分ける
どのデータが必要かを決めてから移行手段を比較します。移行アプリや個別対応が常に必要とは限りません。

「今後の受注で使うデータ」と「過去の確認用データ」を分けることで、移行後に必要な機能を見積もりやすくなります。古い受注履歴まで一括で移す場合も、必要な範囲と読み取り方法を先に決めておくことが大切です。

移行するデータを3つに分けて整理する

分類 よくある例 確認すること
販売を続けるために必要 販売中の商品、価格、在庫、現在対応中の注文 新しい画面でいつから更新するか
対応時に参照する 顧客情報、過去の注文、返品や問い合わせの履歴 新環境へ移すか、旧環境で安全に参照できるか
別途確認が必要 会員の独自項目、ポイント、定期購入、外部サービスの連携設定 標準の移行手段で扱えるか、契約や仕様の制限があるか

古いデータを残す場合は、保管場所、アクセスできる担当者、保存期間と費用を決めます。取引記録の保管義務は会社の業務・法令によって変わるため、経理担当や顧問にも確認してください。

CSV、移行アプリ、個別対応は何が違う?

CSVは表形式のデータをファイルで渡す方法です。商品や顧客など、移行先で受け付ける項目が決まっているときに使いやすい一方、過去の注文や独自項目などは、同じ方法で移せるとは限りません。

方法 向いている条件 事前に確かめること
標準の取り込み・CSV 商品や顧客の項目が既定の形に収まる 項目対応、画像、文字、重複、取込後の確認
提供元の移行アプリ 移行元・移行先の組み合わせに対応する 対象データ、アプリ料金、外部へのデータ提供、制限
部分的な追加対応 過去注文や独自項目など一部だけ不足する 不足する項目、作業件数、変換条件、検証担当
個別開発 複数サービス・特殊な連携を維持する必要がある 初期費用、通常運用、障害時と仕様変更時の保守

Shopifyへ移る場合に注意すること

Shopify公式は移行対象の例として商品、顧客、過去の注文などを案内しています。また、商品・顧客・過去注文を相互に関連付けるため、商品を先に、顧客を次に、過去の注文を最後に取り込む順序を示しています。

同じ公式案内でも、商品・顧客にはCSVなどの手段がある一方、過去注文の一括移行には移行アプリなど別の手段が挙げられています。「商品をCSVで取り込めたから、過去注文も同じように移せる」とは判断できません。移行元のサービスや利用中のアプリによって作業は変わります。

移行ツールが外部へ顧客情報を送る場合は、提供先、契約条件、必要な権限や費用を必ず確認してください。顧客のパスワード、決済情報、接続用の秘密情報を見積もりフォームへ送る必要はありません。

乗り換え前に、日々の注文が止まらないか確認する

  1. 新旧どちらで新しい注文を受け付けるか、切替の日時と担当者を決める。
  2. 少数の商品と顧客データを使い、表示、注文、メール通知、在庫、配送費を確認する。
  3. 移行中の注文や返品がどちらに残るか、担当者が分かる一覧を用意する。
  4. 切替後すぐ旧サービスを解約せず、契約・データの保管・参照条件を確認する。

サイトURLや検索からの流入、決済の契約、メール設定なども変更する場合は、データ移行とは別の確認作業として範囲に入れてください。すべての移行先で同じ手順が使えるとは限りません。

相談先と、見積もりに必要な情報

標準の移行手順が用意されていて必要項目がそろう場合は、移行先の提供元に確認し、自社で進められることもあります。使っている外部サービスとの連携や履歴の変換が必要なら、現在の制作会社または移行を担当する開発会社へ依頼する範囲です。

相談には、移行元と移行先のサービス名、商品の種類と概数、直近の注文業務で必要なデータ、過去履歴をどこまで参照したいか、現在つながっている外部サービスを伝えれば十分です。顧客データの実ファイルやパスワードは最初から送らないでください。

データ移行や既存業務システムとの接続が残る場合は、ENOLの業務システム・データ移行の対応内容や制作・開発の費用目安を参考に、移行範囲を相談できます。すべてを一から作り直す必要はありません。

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