ECサイトの開発・運用
ECの送り状CSVを毎回手作業している?標準連携・部分開発の判断基準
- 公開日:
- 最終確認日:
ECの注文が入るたびに、送り状用のCSVを作り、配送サービスへ取り込み、発行後の伝票番号をもう一度ECへ戻している中小EC事業者向けの記事です。
手作業が増えると、発送件数が増えたときに転記漏れや確認時間が増えます。最初に新しいシステムを作るのではなく、直近1件の注文で「ECから出す」「配送へ入れる」「結果をECへ戻す」の3段階に手入力があるかを確認してください。
標準CSVや標準連携で足りるなら追加開発は不要です。複数配送、倉庫、独自の受注管理などで手入力が残るときだけ、必要部分の連携を検討します。
結論:標準CSVと標準連携を先に確認する
送り状業務は、すべてを自動化するより、現在のECと配送サービスが持つ標準機能を使い切るところから始めるほうが安全です。確認する順番は「現在の手入力」「標準CSV」「標準連携」「残る業務だけの追加連携」です。
標準CSVだけで解決できる場合があります
ECサービスによっては、送り状発行ソフト向けのCSV出力と、発行後の伝票番号CSVの取り込みが用意されています。たとえばmakeshop公式マニュアルでは、「ヤマト運輸B2クラウド 出荷CSV」を注文一覧から出力し、B2クラウドで送り状を発行した後、伝票番号入りの結果CSVをmakeshopの「伝票番号一括登録」へ戻す手順が案内されています。
この例では、伝票番号と配送ステータスをCSVで一括更新できます。複数配送注文では配送先を区別する情報も扱うため、単純に注文番号だけを転記すればよいとは限りません。
これはmakeshopとB2クラウドの公開手順例です。利用中のECや配送サービスが異なる場合は、同じ機能があるとは限らないため、まず各サービスの管理画面・公式マニュアルで確認してください。
4つの選択肢をこの順番で比べます
| 選択肢 | 向いている状態 | 確認すること |
|---|---|---|
| 今の運用を整理 | 発送件数が少なく、手作業でもミスなく回せている | 転記回数、確認者、作業時間が増えていないか |
| 標準CSVを使う | ECから出力し、配送サービスへ取り込み、結果を戻せる | 出力形式、取込形式、伝票番号の戻し方、複数配送の扱い |
| 標準連携を使う | ECと配送・倉庫サービスが標準でつながる | 対象注文、更新される項目、エラー時の確認方法、追加料金の有無 |
| 必要部分だけ追加連携 | 標準機能を使っても独自受注管理・倉庫・帳票等への再入力が残る | どの情報を、どこからどこへ一度だけ渡せばよいか |
標準機能で足りるなら、追加開発しない
「CSVを毎回触っている」だけで、すぐに個別システム開発が必要とは限りません。出力するCSVがそのまま配送サービスへ取り込め、結果CSVをECへ戻せるなら、担当者の作業手順を固定するだけで十分な場合があります。
また、利用中のECと配送サービスに標準連携がある場合は、先に提供元へ確認してください。標準連携で解消できる範囲を個別開発すると、機能の重複や保守負担が増える可能性があります。
部分連携を検討するのは「残る再入力」があるとき
標準CSVや標準連携を使っても、別の受注管理、倉庫管理、社内帳票へ同じ情報を入力し直している場合は、残っている作業だけを連携対象にします。
- 複数配送や分納で、配送先ごとの情報を別表へ転記している
- 倉庫や外部物流へ渡すために、ECの注文データを毎回加工している
- 伝票番号をECだけでなく社内の受注管理へも入力している
- 発送完了後に請求・顧客対応・帳票用の表へ同じ情報を移している
このときも、EC全体を作り直す必要はありません。CSVの整形、特定項目の受け渡し、既存システムとの部分連携だけで解消できるかを先に見ます。
相談前に1件の注文で整理しておくこと
外部へ相談するときは、開発用の接続情報やパスワードを最初から渡す必要はありません。次の内容が分かれば、標準機能で足りるか、追加連携が必要かを整理しやすくなります。
- 利用中のECサービス
- 利用中の配送・送り状発行サービス
- ECから出しているCSVの種類
- 配送後にECへ戻している情報
- 同じ注文情報を入力し直している他の表やシステム
- 複数配送・倉庫・外部物流の有無
提供元へ聞くことと、システム会社へ相談することを分ける
標準CSVの仕様、標準連携の対応範囲、契約プランごとの利用可否は、まずEC・配送サービスの提供元へ確認します。
それでも複数のシステム間に転記が残る場合は、業務全体を作り直すのではなく、残る部分だけを外部連携できないかシステム会社へ相談します。
ENOLへ相談する場合
ENOLでは、ECサイトの制作・改修に加え、外部サービス連携やCSV・帳票を含む業務システムの整理を案内しています。小規模ECの標準的な配送設定と、在庫・倉庫など追加連携が必要な範囲は分けて考えます。
ECサイト制作・改修の費用感と対応範囲、業務システム開発の対応範囲を確認したうえで、現在どこに再入力が残っているか分かれば、お問い合わせから相談できます。


